世界で一番のエンジニアといったらやっぱりサンタクロースだ。
考えてみよう。一晩で地球を一周して何百万人の子供たちにプレゼントを渡すなど、彼のプレゼントセンターにものすごい最新技術が組み込まれていなければ実現するわけがないのだ。この素晴らしきロジスティック技術の中心となるサンタのそりには、毎年の功績を成す間違いなく革新的なエレクトロニクス技術がふんだんに搭載されているに違いない。彼のモバイル指令センターで練られる綿密なプランと詳細は北極で安全に保護されている。だからこそ搭載されている技術に関して様々な憶測がでるのだ。
イメージングセンサー搭載!
陽気ないたずら好きのおじいさんは、行き先が見えることが一番の心配事のようだ。彼のそりには地球の北側で出くわすみぞれを目視して通過できるようにする前方監視型赤外線(FLIR)センサーが搭載されているのではないか。サンタはそりの前方が見えないことは耐えらない、だがロドルフの赤い鼻はピカピカに明るく照らすだけ。さらに、おそらくそりにはLIDRセンサーも搭載され、3D画像も生成でき、正確に安全な着陸もできるようになっている。障害物の識別と回避には?
サンタにまつわる民話のなかに、彼はリストを作成して、それをダブルチェックする、というくだりがある。だが、どうやってリストを作成しているのか?これもどうやら無人化システムに採用されているとあるテクノロジ、あの有名なドローンを使っているようだ。推測するに、サンタはアメリカ連邦航空局の規則にのっとり、視野角270°/30°で半径3マイル以内に侵入する航空機を検出できる。
サンタのミッションをサポートするため、地球の周りを飛び回る間にサンタがリストに集中できるよう、コンピュータ画像(CV)による識別と回避システムを搭載している。Intel® Neural Compute Stick 2 のような最新のCVシステムは、機械学習のアルゴリズムを効果的に使用できる環境に組み込まれる。つまり、これらシステムは見えているものを合理的に推測するに十分な類似のイメージにあてはめ、自動画像認識を行う。屋根なのか山の上なのかなどを見分けなければならないサンタには便利だ。
全球測位衛星システム(GNSS)まで?
すべての少年少女に手渡しでプレゼントをなんとしても渡すのだというサンタの希望を叶えるには、毎秒自分がどこにいるのかを正確に認識しなければならなくなる。全球測位衛星システム(GNSS)とは、地球上のモノでも人でも位置を特定できる衛星を利用したナビゲーションシステムの総称だ。これには、衛星ナビゲーションシステムで最も有名であろうGPSと、GLONASS、QZSS、Beidou、Galileoが含まれる。地球のどこにいても正しく位置を特定するため、そりには似たようなシステムがこれでもかというほど豊富に搭載されているようだ。様々な衛星ナビゲーションシステムの統合は、信じられないかもしれないがさほど複雑ではない。
まさかの5G通信も
サンタは毎年一つ一つ手渡しでクリスマスプレゼントを届けることでよく評判になる。実のところ、北極指令センターやイベント好きなサポーターによる㊙グローバルネットワークがなければ、彼の完璧なるこれまでの成功はありえない。前述のリストへの定期的な微調整から、最新の天気予報、配達先変更情報の更新、サンタ妻へ夫の居所を連絡するには、秒速でこなさなければならない。
これらのことから察するに、サンタは早くも5Gワイヤレスネットワークを使っているのだと推測できる。5Gはデータレートを100倍に増やし、ゲームや高解像度ビデオ、VRなどに適している。そのうえ、自動運転に必要な車と車・車とインフラのコミュニケーション向けのインフラを目指し、人間と機械のコミュニケーションの促進を低消費電力で実現する。おそらくケーブルやファイバーによるブロードバンドおよびエンターテイメントに相対するものだろう。
サンタはGoogleのSkyBenderプロジェクトと綿密に連携し、昨今の4G携帯ネットワークの40倍以上のスピードでインターネットを使えるようにドローンと飛行機を活用できるかテストを行っているとのうわさもある。
もはやサンタのそりに勝てるものはない!
まとめ
サンタクロースは国によって色々な呼び方があるが、とりあえず彼は真のハイテクオタクであることは間違いない。最新テクノロジへ投資して、サンタは確実に世界中の子供たちへ笑顔を届けているのだ。
次は何をするつもりだろうか?噂では、ものすごく最新鋭のそりのデザインとおぼしき図面を創るように、エンジニアの小人に指示を出したそうだ。その他、新しいそりには次世代の宇宙船にも搭載される革新技術がとりこまれるとも言われている。こうやって、サンタは、いつか月と火星を人間が植民地化する未来に向けて準備を進めている。かわいそうに。疲れてもホント休みがない!
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著者
マイケル・パーク(Michael Parks)
プロフェッショナル・エンジニア、Green Shoe Garage・カスタム電子部品設計スタジオ オーナー、技術コンサルタント
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